2015年12月

2015年12月21日

素朴な疑問 批判的に読む  木下恂

 電車に乗っていて考えた。最近、電車の中で本や新聞を読んでいる人がめっきり少なくなった。スマホを利用する人が増えたからであろう。
 そんな中で、私一人は頑なに電子書籍ならぬ普通の本や新聞を読んでいるのである。こういう古くからのスタイルは車内では目立つようになり、その内に勇気を必要とする行為となっていくのだろう。

 ところで、日本の書物はほとんど縦書きが主流であるから、当然のことながら私めは顔を上下に動かしつつ(頷きながら)書物を読んでいる。以前「縦書き・横書き論」で述べたことだが、これが日本人が書物を批判的に読めない原因となっているのではないかと思う。本来、読書の姿勢としては批判的に(首を横に振りながら)読むことが大切なのだが、日本人は読んだものを何でも肯定的に(頷きながら)受け入れてしまう傾向がある。どんな書物であっても常に批判的な姿勢で読むべきであろう。

 先に触れたように、最近の若者たちはスマホを利用しているから、多分縦書きより横書きのものを読む機会の方が遥かに多いに違いない。したがって、これからは批判的に読む習慣が自然と身に付いた若者たちが増えていくことであろう。しかし残念ながら彼らは書物というものを読まないという。優秀な編集者によってしっかりと査読された後に出版される(信頼のおける)書物ではなく、ネット上の(怪しげな情報を含む)横書き情報ばかりを読んでいるのではあるまいか(あっ、そう言えばこれも横書きだな)。

 もしそうだとすれば、何事によらずネット上で他人を批判することに長けた人が増えている問題の原因は実はそこにあるのではないかと思う。スマホの利用が原因で批判的に(首を横に振りながら)思考する人が増えてきたのだとすれば、これは一大事である。スマホ利用の弊害の一つとも言えるのではないか。
 情報は批判的に読むべきか、あるいは肯定的に読むべきか、どちらがいいのだろう。分からないなぁ・・・。■
















(これは、ジョークですから真面目に反論しないでくださいね。)


toyama_33_com at 20:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)